『うっそ!?
こんな狭かったっけぇ!?』



和也は、そう言いながら、ドームの中になんとか入り込んだ。



裕介も、入り口から上半身だけを中に入れ、二人で穴を掘り出した。




『ねぇ…、なにしてるのぉ〜?』



心五が不思議そうに尋ねた。



『パパと、ママと、裕ちゃんと、風ちゃんと、とっちゃんの宝物を探してるんだよ。』



沙織は、心五にそう答えた。



『ふぅ〜ん。
ぼくも やりたぁ〜い。』


『うん。
今度やろうね。ママと一緒に。』



そんな二人を、とっつぁんは微笑ましく見ていた。



『ねぇ、たからものって なぁ〜にぃ?』



心五がとっつぁんに問い掛けた。



『あぁん!?

ぅん〜、そぉ〜だなぁ…。

お友達のしるしだなっ!!


分かるかぁ?』



『…おともだちぃ?』


心五は首を傾げた。



『心五のお友達は、たくちゃんと、みきちゃんでしょ〜?』


『うん!』


『たくちゃん、みきちゃん好き??』


『う〜んっ!』


心五は嬉しそうに沙織を見上げた。



『ママも、みんなが大好きっ!だから、大切な宝物なんだよ。』



心五は、ニコニコ笑って呟いた。



『…おともだちっ…。

…たからものっ…。』



とっつぁんは、心五の頭を優しく撫でた。