私が目を覚ますと、
とっつぁんは、私の髪を撫でていた。



『…さっき、
カオルちゃんが来てかけてったよ。』



私の肩には、とっつぁんママのカーディガンが掛けられていた。



『…風花…。

いつか、

生きててよかったって、

思えるよなぁ…?

俺。』




『…うん。』




私は、
力強く頷いた。





それから彼は、

毎日、

毎日、


リハビリを繰り返し、一度も弱音を吐かなかった。

少なくとも、私の前では、一度も…。

車椅子に上手く乗れない時も、最後まで諦めない彼の姿に、私は何度も勇気をもらった。

本当は、
苦しくて、苦しくて…、
やり切れない思いを抱きながらも、笑顔で頑張る彼の気持ちを、私はずっと隣で支えたいと思った。