◇◆あじさい◆◇

私の心臓は今にも皆に聞こえてしまうのではないかと思う程音を立てていた…。

【どうか、来ないで欲しい】と強く思いながら…。




そして、誰かが話しながら扉を開く…。



『トシキィ!あんたっ、バッカねぇ〜!悪さはバレないようにやんなって言ってんでしょ〜がぁ〜。』



とっつぁんママだ。とっつぁんママは、どちらかと言うと私達の憧れの母親。『遊べるうちに遊んでおけ』が口癖で、とっつぁんの家が私達のたまり場だった。とっつぁんママは、軽く笑いながら先生の背中にアカンベーをして見せた。