『…ごめな…。
カオルちゃん…。』


私は、とっつぁんが目を覚ましてからというもの、この言葉をよく耳にした。


とっつぁんママは、その度に笑い飛ばした。


その横顔は、いつも優しさの中に何かを抱えて見えた。



『…俺さぁ、
足が治ったら、風花を連れて行きたいトコあんだぁ…。』



とっつぁんの言った一言に、私の胸は締め付けられた。



『…えぇっ?どぉ〜こぉ?』


私より先に、とっつぁんママが聞き返した。




『そんなのっ、言っちまったら意味ねぇ〜じゃん。』



とっつぁんの

嬉しそうな顔を見てるのが


…苦しかった…。