◇◆あじさい◆◇

先生はしばらく私を見つめると 重い口を開いた。



『本屋の店員が、他にも仲間がいたと言ってるんだ…。きちんと頭を下げさえすれば、岡崎の事は警察に黙っててくれると言ってる。』



頭の中が
真っ白で言葉が見つからない…。



ただ、祐介を救えるのは私達しかいない…


そう思っていた。



祐介はお兄ちゃんの様に勉強ができる訳じゃない…。たったそれだけの理由で両親に見放され、それでも誰より優しくて、優しくて…。仲間外れを許さない、決して誰かを傷つける様な事ができない子。そんな祐介が、今ひとりで苦しんでる。



…助けたい…