『ねぇ、風花?
…これ、貰っていい?』


沙織は、私の描いた落書きを欲しいと言い出した。


『えぇ?これぇ?
いいけどぉ…、どうするの?』


『和也にも見せたくて…。大事に部屋に飾るから!ねっ?』


『うそぉ〜。
もっと男前に描けばよかったぁ。これじゃあ、和也ヘコムよねぇ?』


私は、似ても似つかない和也の絵を指差した。


『うぅん。これでいい!ってか、これがいいっ!』


沙織は、何がそんなに気に入ったのか、その絵を大事そうにしてくれた。



私は、沙織の描いてくれた流れ星が、きっと願いを叶えてくれる様な気がしていた。