琉『ゴメンナ。急に来ちゃって…。でも、ちゃんと会って話したかったんだ。』

………。

琉『俺、羅依がいなくなってから何もする気になれなくてさ。毎日プラプラしてたんだ。』

羅『うん…。』

琉『それで、羅依が後輩を殴った本当の理由を優太に聞いたんだ。』

羅『えっ…?』

あの後、私は一人で抱えきれなくなって 楓に電話をしてはいつも泣いていた。

何度か楓と優太に、本当の事を琉聖に言う様に言われたけれど、私はしなかった。

しつこい女と思われたくなかったから…。

これ以上、琉聖に嫌われたくなかったから…。

琉『ごめん…俺、あの時ちゃんと羅依の話聞いてやらなかった。本当ごめん。』

そう言って、琉聖は私に頭を下げた。

羅『琉聖、やめて。私が悪いの。琉聖の為になんて、変な考えで後輩に手をあげたりしたから…。全然琉聖の為になんかじゃないのにね。 私、本当バカだよね…』

琉『羅依…』

羅『私は、琉聖が本当の事を知って 会いに来てくれただけで充分。ありがとう。じゃあ私、戻るね。』

琉『待って、羅依。』

羅『何??』


琉聖は真剣な顔をして、話し始めた。