そうすると、俺とお吟さんはどちらが先に逝くのだろう。
それは、解らない。
「何か心配事があるのかね?」
俺の顔を見ていないのにも関わらず、心を見透かしているかのようだ。
「何も。それより、声の主に何をした?」
「何も」
気味の悪い声を上げて、前進するだけだ。
「俺が声を聞いたのは確かだ。だが、決して喜びを表現していなかった」
「研究所の暮らしは悪くはない。錯覚しているのだよ」
「嘘はやめておけよ。全ての実験が求めて行われたものではないだろ」
自分から望んで人間に歩み寄る妖魔は珍しいほうだ。
美咲は遣わされたから表に出て来たわけだ。
「さて、君は今までのチューナーと同じ結果になるのか、それとも、新たな結果を生み出すのか」
「そんなことは聞いちゃいない」
真実を隠す理由でもあるのか。
「契約妖魔はナンバーで呼んでいる。失敗作もいるから名前を覚えるのは面倒なんだ」
「話を聞けって」
「彼女はナンバー00。最初の契約妖魔だよ」
目の前の大きなの鉄扉は誰も寄せ付けず、開く事を拒絶しているようだ。
『白馬の王子様。全てを砕く牙を持つ星』
「これは」
「彼女は君を気に入っているようだね」
彼女は先にいる。
それは、解らない。
「何か心配事があるのかね?」
俺の顔を見ていないのにも関わらず、心を見透かしているかのようだ。
「何も。それより、声の主に何をした?」
「何も」
気味の悪い声を上げて、前進するだけだ。
「俺が声を聞いたのは確かだ。だが、決して喜びを表現していなかった」
「研究所の暮らしは悪くはない。錯覚しているのだよ」
「嘘はやめておけよ。全ての実験が求めて行われたものではないだろ」
自分から望んで人間に歩み寄る妖魔は珍しいほうだ。
美咲は遣わされたから表に出て来たわけだ。
「さて、君は今までのチューナーと同じ結果になるのか、それとも、新たな結果を生み出すのか」
「そんなことは聞いちゃいない」
真実を隠す理由でもあるのか。
「契約妖魔はナンバーで呼んでいる。失敗作もいるから名前を覚えるのは面倒なんだ」
「話を聞けって」
「彼女はナンバー00。最初の契約妖魔だよ」
目の前の大きなの鉄扉は誰も寄せ付けず、開く事を拒絶しているようだ。
『白馬の王子様。全てを砕く牙を持つ星』
「これは」
「彼女は君を気に入っているようだね」
彼女は先にいる。

