「すう、ん?ああ」

部屋の中で朝の日差しによって、目を覚ます。

今日も隣に笹原母がいる。

笹原母の寝相はどうなっているんだ?

それよりも、昨日は野宿をするはずだった。

だが、荷物を持って出て行く途中で笹原に見つかり拘束された。

それで、今日も笹原の部屋の中に閉じ込められた。

笹原妹、自分の部屋を貸しっぱなしにしているがいいのか。

どうでもいい話だ。

今日で終わりにする。

しかし、今日は特別何かをするわけでもない。

何故ならば、人間共が決めた休日だからだ。

笹原の母親の腕を払いのけて、俺は立ち上がる。

「ち、面倒くせえ」

里から着てきた服を着込む。

「刃さん、おはよう」

笹原妹が扉を開けた。

「ああ」

「今日もお母さんと添い寝?仲いいね」

解って言っているとしたら、性質の悪い女だ。

「次からは縛って寝かせてろ」

「あ、次って事は、刃さんは時間がある限りは泊まって行くんだよね?」

「勘違いをするな」

俺は部屋から出ると、冬狐が廊下に立っている。

「アンタは人妻が好きなのね」

「お前等姉妹は似ているところがあるんだな」

俺が歯を磨くために風呂場の扉を開けると、燕が裸で髪を乾かしていた。

「きゃ!」

声を上げながらも、前を隠そうとせずに俺に抱き付いてきた。