妖魔04~聖域~

「謝罪しますわ」

俺達に頭を下げたところ、本心なのかもしれない。

「別件になりますが、あなた達の実力は素晴らしい物ですわ。退魔師に協力してくれませんですの?」

頷いて、改革派などに対して体勢を整えることも可能だった。

だけど、俺は頷けなかった。

退魔師に俺の居場所はない。

同盟を切らない限り、退魔師とは離れて行動したほうがいい。

休んだら逆にきつくなっていく一方で、ふらつきながらも立ち上がる。

「やめておくよ」

萌黄さんの横を通り過ぎて、吟の傍へと近寄っていく。

吟は息切れを起こしながらも、疲れ切った顔で俺を見る。

「ハイスコアをたたき出すことは出来なかったアル」

余裕などどこにもないのに、笑顔か。

両腕は垂れたままで、上がらないみたいだ。

「早く帰ろう」

安易に触ると痛みが入るだろうから、温度の感じる距離で二人で歩き始める。

子鉄を見たが、何ら感情のない瞳だった。

敵を見つめるような怒りもなく、味方を迎え入れるような喜びもなく。

ただ、見つめているだけの瞳だ。

隣にいる傷男もまた右に同じくであった。

しかし、外に出ても大丈夫だろうか。

こんだけの騒ぎを起こしたんだ。

捕まってもおかしくはないんだがな。

しかし、体が言う事を聞かない。

俺は座り込む。

「丞、この後に控えてる運動はおあずけアルか?」

「問題ねえさ」

立ち上がろうとするが、血が抜けて立ち上がれない。