妖魔04~聖域~

避けることが出来ないのならば、防ぐしかない。

見たところ、子鉄の持っている鉄球は一個。

「坊主、女に見とれるのはわかるぞ」

「何!?」

後ろにはタバコを口にくわえた、親父が立っている。

闘いを始めるきっかけとなったのは親父のせいだ。

親父の性格上、のん気に見るだけでは終わりそうにない。

拳を握っており、ボディーを狙って下から上へと打ち上げてくる。

それを両手で防ぐが、勢いの強いパンチは四十代が打つようなものではない。

俺は後ろに吹っ飛んだところに、鉄球が襲い掛かってくる。

「く!」

背中にぶつかる寸前、間に入ったのは吟だった。

傷男を振り払って、飛んできたのだろう。

それ故、腕に鉄球を受けている。

「吟」

「私は楽しい。ちょっとした怪我ぐらい気にするな」

余裕な顔をしているが、大量の冷や汗をかいている。

「くそ」

何で、味方だった人間と戦わなくてはならない。

親父も、吟がいるっていうのに、何で襲って来るんだよ。

これが退魔師のやり方なのかよ。

だが、それを問うことはしない。

退魔師とテンプルナイツの繋がりがある以上は、情報は筒抜けになる。

俺達が深い知り合いならいい。

だが、俺達はお互いが知らないことになっているんだ。

俺がよく知っていたからといって、言ったところで誰が信用する?

逆に怪しまれるだけだ。