もてる男は辛いな。
しかし、余裕を持っている場合ではない。
「子鉄、穏便に済ませましょう」
萌黄さんが二人を宥めた。
「隊長、最近の妖魔の動きは」
「子鉄、公共の場で退魔師としての発言は控えなさい」
「すいません」
子鉄が下がろうとしたところで、洋子の手を離れた親父が前へと出てくる。
「お前さん、何か知ってるな?」
「蛍君」
「お父さんとして、男が千鶴に近づいたと思うと、悲しくなってくる」
ジジイに引き続いて、親父をどうにかしなければならないのか。
俺だって、千鶴に近づく男は気になるしな。
「あんた達がすごい組に所属してるってぐらいしか知らないさ。妖魔の間では有名だからな」
俺は立ち上がって、吟の腕を掴んで遠ざかろうとする。
だが、俺の前に立ちふさがったのは、子鉄だった。
「この際だから、あんた達がどこまで知っているのか、ゆっくり聞きたいわ」
親父のせいでピンチだ。
よりにもよって、子鉄を前にしちまうとはな。
すぐに関わる事はないと思っていたが、都合よくいかないらしい。
敏感になりすぎているような気がするが、細かい事を気にしてる場合じゃない。
「吟、ちっと運動することになるかいいか?」
相手に聞こえないように、吟に呟く。
「ピストン運動なら大歓迎アル」
「これを抜けたら、好き放題やり放題さ」
俺達は、出口に向って走り始める。
だが、前に子鉄と傷男が立ちふさがっている。
後ろには親父がいる以上は、どっちに逃げても同じ事だった。
だからこそ、出口に近いほうへと走る。
乾夫婦や洋子は様子を伺っているだけのようだが、注意しといたほうがいいな。
俺は子鉄を、吟は傷男をすり抜ける。
しかし、余裕を持っている場合ではない。
「子鉄、穏便に済ませましょう」
萌黄さんが二人を宥めた。
「隊長、最近の妖魔の動きは」
「子鉄、公共の場で退魔師としての発言は控えなさい」
「すいません」
子鉄が下がろうとしたところで、洋子の手を離れた親父が前へと出てくる。
「お前さん、何か知ってるな?」
「蛍君」
「お父さんとして、男が千鶴に近づいたと思うと、悲しくなってくる」
ジジイに引き続いて、親父をどうにかしなければならないのか。
俺だって、千鶴に近づく男は気になるしな。
「あんた達がすごい組に所属してるってぐらいしか知らないさ。妖魔の間では有名だからな」
俺は立ち上がって、吟の腕を掴んで遠ざかろうとする。
だが、俺の前に立ちふさがったのは、子鉄だった。
「この際だから、あんた達がどこまで知っているのか、ゆっくり聞きたいわ」
親父のせいでピンチだ。
よりにもよって、子鉄を前にしちまうとはな。
すぐに関わる事はないと思っていたが、都合よくいかないらしい。
敏感になりすぎているような気がするが、細かい事を気にしてる場合じゃない。
「吟、ちっと運動することになるかいいか?」
相手に聞こえないように、吟に呟く。
「ピストン運動なら大歓迎アル」
「これを抜けたら、好き放題やり放題さ」
俺達は、出口に向って走り始める。
だが、前に子鉄と傷男が立ちふさがっている。
後ろには親父がいる以上は、どっちに逃げても同じ事だった。
だからこそ、出口に近いほうへと走る。
乾夫婦や洋子は様子を伺っているだけのようだが、注意しといたほうがいいな。
俺は子鉄を、吟は傷男をすり抜ける。

