妖魔04~聖域~

「しばらく学園で待機よ。余計な行動を起こせば計画が遅れる。そうなるのは、不本意でしょう?」

「今の状況も、十分に不本意だがな」

期待は裏切られる。

すぐに動ける状況かと思えばそうじゃない。

仕事をしている報告を聞けるかと思えば、謎のまま。

選ばれたからといって、下っ端に過ぎないのか。

自分の力の無さを恨むしかないのか。

待機をしている間にも出来る事はあるはずだ。

卑屈になってはいけない。

俺が望んだ世界を築くには、志は高くなければ成功しない。

秋野には秋野のやり方がある。

それに従うだけが全てではない。

「今日もいい午後になりそうね」

秋野は窓から見える明るい世界を見て和む。

人間世界、それが正しいとは思えない。

見識を広めたところで変わることはないだろうが、待機というのなら見させてもらおう。

あくまで見るのはついでで、やりたいようにやらせてもらうがな。

「それと、笹原さんの家でお世話になるのも生活しづらいでしょうから、こちらで住む場所を用意させてもらったわ」

「お前の監視下におくつもりか?」

「だったら、笹原さんの家に住む?」

「そうさせてもらう」

例え別組織だとしても、秋野の下に置かれるよりはいい。

「嫌われたものね」

「ろくに仕事の報告もしない奴を好く趣味はない」