仕事をしていないのを隠している?
「心配する必要はないわ。犬神君が思っている以上に侵食は進んでるからね」
「どうだかな」
「少しは信じてもらいたいところね」
「結果を見せるまでは、信用に値しない」
「じゃあ、君に信用してもらえるように、早く傷を治さないとね」
傷口に触って、状況を確かめる。
「騒ぎの時から言えば、15分前くらいね」
目を閉じて、魔力を込め始めた。
「死より出でて生に戻りたまえ」
言葉に乗せて能力を発動させる。
能力は、詠唱を必要とするものもある。
弱くても、強くても、詠唱しなければコアに刻まれた能力の読み取りが出来ない。
何で区分されているかはわからない。
俺の能力だって言葉がなければ、発動できない決まりがある。
隙が出来て、相手に先手を打たせる危険性はある。
とても面倒だが、使い方によっては強くなるので納得している。
傷口をこするようにスライドさせていくと、手品のように傷がなくなっていった。
痛みも、血も流れない。
指先を動かしても、何の支障もない。
秋野の能力は危険だ。
一瞬、回復に用いられるものかと思ったが、使い方を変えれば敵を簡単に薙ぎ払うことも可能だろう。
「睨まれると怖いわ」
瞬時に作られた微笑みを向けているところ、世の中に怖い物などないと語っているようだ。
「お前のほうが十分、怖い」
能力を見せる事は相手を有利にするということだが、秋野には関係なさそうだ。
「心配する必要はないわ。犬神君が思っている以上に侵食は進んでるからね」
「どうだかな」
「少しは信じてもらいたいところね」
「結果を見せるまでは、信用に値しない」
「じゃあ、君に信用してもらえるように、早く傷を治さないとね」
傷口に触って、状況を確かめる。
「騒ぎの時から言えば、15分前くらいね」
目を閉じて、魔力を込め始めた。
「死より出でて生に戻りたまえ」
言葉に乗せて能力を発動させる。
能力は、詠唱を必要とするものもある。
弱くても、強くても、詠唱しなければコアに刻まれた能力の読み取りが出来ない。
何で区分されているかはわからない。
俺の能力だって言葉がなければ、発動できない決まりがある。
隙が出来て、相手に先手を打たせる危険性はある。
とても面倒だが、使い方によっては強くなるので納得している。
傷口をこするようにスライドさせていくと、手品のように傷がなくなっていった。
痛みも、血も流れない。
指先を動かしても、何の支障もない。
秋野の能力は危険だ。
一瞬、回復に用いられるものかと思ったが、使い方を変えれば敵を簡単に薙ぎ払うことも可能だろう。
「睨まれると怖いわ」
瞬時に作られた微笑みを向けているところ、世の中に怖い物などないと語っているようだ。
「お前のほうが十分、怖い」
能力を見せる事は相手を有利にするということだが、秋野には関係なさそうだ。

