君が好きだから

「あ、俺ちょいトイレ行ってくるわ」


「あ、うん。行ってらっしゃい」


コウタが部屋を出ると、少しだけ肩の力が抜けた。


でも不安な気持ちは変わらない。


ドキドキというか、ドクドク。


いつかフられてしまうのか、と思うと怖くなる。


そんなとき、ふとコウタの携帯が目についた。


…見てしまおうか。


ミユの中の悪魔が囁く。


見れば一発で分かるんだ。


このモヤモヤは消えるんだ。


見るなら今しかない。


これはチャンスだ。


ミユはつい携帯に手をのばしてしまった…