お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】

「逞ー。パース♪」

「んじゃ、奈未にパス!」


今、逞と女子達は、ビーチバレー擬きで遊んでる。

俺は、というと

ちょっと離れた、日影のある場所で、お荷物の監視係をしていた。


一緒にやらないかと誘われたけど、断ったんだ。


でも、海に来てから俺、ずっとため息ばっかりついちまってるけど、逞嫌な思いしてないかな?

普通、せっかく誘ったのに、つまんなさそーにされたら、気分……悪いよな。


だけど、一緒にいるとおかしくなるんだもん。

女子に嫉妬しちまうんだもん……

《触らないで。逞に、触っちゃ駄目!》

心の中で、何度そぅ叫んだだろう。


側にいたら、

女子と仲良くしている逞を、側で見てしまったら、

きっと俺の理性は簡単に崩れ落ち、醜くて汚い俺の本音を、表に出してしまうだろう……


だから、なるべく近くに行かないで、逞達を見ないようにしてるんだ。


でも


「これで嫌われたら、もともこうもねぇよな……」

俺は苦笑混じりに呟いた。



んでも、ここでジッとしてんのも暑いだけだな。

てか、もう日焼けしてるし。

ヒリヒリ痛いんだよなぁ……