「二人ともー!!こっちこっちー!もぅ、遅いよー。」

俺達を呼ぶ、女子達。

いや、正確に言うと俺はたんなるオマケで、彼女達のお目当ては、逞なんだけど……


青い空に青い海。


俺の願いもむなしく、天気は雲ひとつない快晴で、波も穏やか。

絶好の海日和だった。


……神様の意地悪。


「はぁ……」

と、ため息をつく俺に、逞は

「何、ため息ついてんだよ?せっかく海に来たんだから、楽しもうぜ?」

と、言った。

俺は……

苦笑するしか、なかった。