「はぁー!?どういう事なんだよー!!」

朝、俺の部屋で大声を出す俺。

智。

「おい……智、落ち着けよ……」

俺の隣で俺をなだめようとしている俺の彼氏。

逞。

そんなの……

落ち着ける訳ないだろ!!


たった今きた、疾風からの電話。

「あのさ……昨日、奏多先輩の家に泊まって、着替えがないから、持ってきてくれるかな……?」

疾風が……泊まった!?

アイツ……

魔性の男、奏多の家にぃー!!


まさか……

「疾風に手を出したんじゃないよなぁー!奏多ー!!」


「おい、まだ電話切ってねぇから、こっちにまる聞こえだぞ?」

電話口から聞こえた、奏多の声。


何!?
まだ切ってなかったのか……

「奏多!!お前、疾風に……」

「ざーんねんだけど、まだ手は出してないよー?キス
はしたけど。」

俺の話に奏多が割り込んできた。

ってか……

キスしたのか!!

「ふ……ふざけんなよ?」

と、俺が珍しくドスのきいた声で言うと

奏多は全く気にするでも、怯えるでもなく

「今度さ、ダブルデートしよ?」

と、だけ言って

電話を切った。


……


ダブルデート?