お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】

「もう、降参するよ。昨日ので分かった。俺は、お前が好きだ。……幼馴染みとしてじゃなくて、一人の男として。だから……」


ちゅっ

俺のおでこに優しくキスをして

「お前も、俺が好きだと認めろ。」

ギュッと抱き締めてきた。

愛されているんだと、

全身で伝わる。

《認めろ》なんて……

「もぅ、ずっと前から認めてるよっ。バカ!!」

ギュッと抱き返した。


「好きだって自覚したのは、去年だった。でも、お前モテるし、女好きだと思ってたし……告って、振られて、幼馴染みでいられなくなるくらいなら、この気持ちは隠していようと思ってた。」


今まで、胸の中に隠してた言葉を全部吐き出す。

逞は黙って聞いてくれた。

「本当は、女の子と一緒にいるところとか見たくなかった。女子に嫉妬してた。……俺の逞に触るな、って何度も心の中で叫んでた。俺、すげぇ束縛するし、絶対に嫉妬深いよ……」

それでも、良いの?
俺が、恋人でも良いの?

口に出して言うのが恐いから、目で訴える俺に

逞は優しく笑った。

「お前が嫉妬深いのなんか知ってるよ。俺が、女子と話してると、すげぇ顔で見てるし。」

まぁ、だんだんその表情が見たくて、女子と抱きついてみたりしてたんだけどな。

と、付け足して。


「俺だって、すげぇ困ったさんだよ?我が儘言うし、智が困っちゃうような事いっぱいしちゃうかもよ?あー、勿論浮気はしないけどね?」

お前の我が儘なんて、ずっと前からじゃん。

と、言う俺に

逞は

確かにね。

と、笑った。

でも

「俺は、そんな逞が好きになったんだよ。」

恥ずかしながらにそう言うと

予想外の言葉に驚いたのか、逞は照れくさそうに頭をかいた。