お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】

「信じろよ……。お前、俺が嘘ついてるのか、ついてないのか、顔見れば分かるだろ?……ずっと俺の事見てたんだから。」


小学の頃からな。

と、逞は付け足した。

え?

「小学……の頃から?」

と、俺が言うと


「あぁ、6年の時からかな。」

って、逞。


マジで?

自分であっちの世界の住人だと、気付く前から……

いや、気付いても暫くはそれが恋だとは分かってなかったんだから……

俺……もしかして

「まさか、無意識だったのか?」

自分で結論を出す前に、逞に言われた。

俺は、黙って頷いた。


逞は、マジかよ……

と、呟いて

「それじゃ俺は、無意識の視線にやられてたって訳か。」

と、言った。


へっ?

「やられてたって?」

と、俺が聞いた。

逞は珍しく、ちょっと照れた感じで

「最初はさ、ただよく見られてるなぁ……ってだけだったんだ。でも、中学に入ってから、俺にさ彼女出来たりすると、お前凄い傷付いたような顔して……まぁ、多分それも無意識なんだろうけど。」


うん……多分無意識だと思う……
あ、でも嫉妬というか、いい気分ではなかったのは覚えてるけど……


「でな、あまりにも切なそうな目するから、だんだんほっとけなくなったんだよ!!でも、幼馴染みでしかも男に恋するなんておかしい!って思って、女といっぱい付き合ったけど、やっぱりダメだった……」

逞……

「海誘ったら、スゲーつまんなさそうだし、いつの間にか女と楽しそうに話してるし、海に入ったと思ったら溺れてるしっ……」

こんなに余裕ない逞、はじめてだ……