お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】

「あのさ、聞きたい事あるんだけど……」

ポツリと櫻木さんが言った。


聞きたい事?
俺に?


「何?」

と、尋ねる俺に

「林田君ってさ、好きな人いるよね?」


と、ごく普通に言う櫻木さん。


は?

いや……それって、どういう意味?


よく、状況が理解出来ていない俺を構わず、櫻木さんは続ける。


「相手は……アイツ。」


指差す先には……アイツ。

逞……


「ふぇっ!?」


驚き過ぎて、変な声を出してしまった。


何で、バレたんだ!?
バレるような行動はしていないはずだ。

勘が強いのか?

どうする……
否定するか?
でも、勘が強い櫻木さんだ……
すぐに嘘だと見破られるだろう。

それに、さっきの反応で完璧にバレただろうな……


俺は悩みに悩んでから

ゆっくりと頷いた。