「陽菜、荷物まとめて来なさい」
「…うん」
私だけ取り残された気分だ…
なんで…?
なんでみんな教えてくれなかったの?
ひどいよ…
階段を上ると、成弥がいた。
「…知ってたの?」
「まぁな」
「…っひどいよ!!
みんなだけ知ってて…」
「陽菜…」
「私…
お別れ言えないじゃん…」
バイバイ、なんて…
言いたくもないよ…
「陽菜」
「なに」
「みんな寂しがってる。
陽菜以上に…
俺も、聞いたのは昨日の朝だよ」
「……………」
「優太だって、一日中悲しみと戦ってたんだ。
分かってやれよ」
分からないよ…
私は裏切られた気持ちなのに…
「陽菜の前で泣いたら、陽菜を悲しませるから…
だから優太いねぇんだよ」
「優太君が…?」
「今日はアイツ部活ねぇよ。
今ごろそこら辺でふらふらしてる」
「そんな…」
「アイツなりの思いなんだよ…
不器用な奴の精一杯のやり方なんだ、分かってやれ」
「…うん…」
ごめんね、優太君…
そして、ありがとう…
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