「なんで、陽菜ちゃん襲わないの?」
「はぁ!?」
「今までの成弥だったら、構わずヤってたじゃん?」
「俺はそこまで猛獣なわけ?」
「だろ?」
確かに、恭平の指摘は否定できない。
勝手にムード作れば、女なんか楽勝だった。
たいていの女はヤったし。
その中に、好きなんて感情は一度もなかった。
たとえ、家族がいても、一夜過ぎれば俺は襲ってもおかしくない。
…なんでだ?
陽菜に魅力を感じないわけじゃない。
むしろ、陽菜にはいじめたくなる。
あの小さなピンクの唇だって…
何度も奪いたくなった。
なのに…
できなかったのは、なぜだ?
「…分からねぇ…」
「なんか言ったか?」
「俺は陽菜を奪いたくなるよ。
めちゃくちゃにしてやりてぇ…
俺しか見えなくさせてやりてぇよ…」
そうだ。
俺は、陽菜しか見えなくなっていたんだ。
アイツが、他の女と違うから…
ちゃんと、“成弥”として見るから…
媚びも売らないし…
俺は、女として陽菜しか見えなくなってたんだ…
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