「おっと、暴力反対だぞ!

さーちゃん、加減知らねぇから怖いな。」

シリアスな場面が台無しじゃない。

「相変わらず、ひーちゃん大好きっ子だな。

まぁ、分からなくはねぇよ。

アイツの純真パワーはもう止まらねぇの。

真っ直ぐなひーちゃんに惚れ惚れするからな。」

そんなあたしたちは日和に助けられたことがある。

何度も日和の真っ直ぐさがあたしもこいつ等も

救われたんだ。

大事な大事な親友だよ。

世界でたった一人の唯一無二の親友は日和だけ。

そんなあの子が信じるものはあたしも信じたい。

そんな日和が仲良くする人とあたしも仲良くしたいんだ。

「日和はあげないわよっ。」

もしも、日和が危ない目になんかあったらあたしは

平常心では居られなくなるだろう。

でも、きっとそんなことにならないと信じてる。

日和が殴られたって聞いた日は罵声を浴びせたけど、

それは黙っててくれたみたいだし。

しかも、後々マコが言ってた。

日和を殴ったヤツが全治半年の怪我を負わされたって。

それを聞いたらもう日和のこと少しぐらい

譲ってあげてもいいかなって思った。

大事な親友を泣かせたりしたらただじゃおかないけど、

旅行の時も日和を信じて待ってた彼らをもう疑うこと

は出来ないじゃない。

「はいはいっ、そろそろ戻りますか。

頭冷めたでしょさーちゃん。

メロンソーダー好きでしょ?」

村田にメロンソーダーを貰った。

「好きだけど?」

村田も相沢も朔夜さんには逆らえない。

日和の一番上のお兄ちゃんはあんまり

見たことがないけど、すごくイケメンだった。

日和のことが心配でよく電話をしてくるらしい

ことを2人が話してた。

どうも、あたしの心配までしてるとか。

日和パワー恐るべしね。

確かに、日和は人を惹きつけるぐらい真っ直ぐで

純真な良い子だと思う。

だから、あたしも大事にしてる親友なんだもん。