「でも、いい迷惑だ。

付きまとわれてるとお兄ちゃんに一報するべきか

悩んだこともあるぐらい。」

昔はそんなに会ったことはなかった。

お兄ちゃんが海外に行く前に一度だけ会ったこと

があるぐらいだったけど、お兄ちゃんが海外に

行ってからよく現れるようになった。

「ひよこ姫の人脈ナメてたじゃねぇーか。」

伊織君、あたしもビックリの事実だった。

まさか、あたしの従兄!?

と、最初は何かの間違いだと夢だと思った。

「その、サユのこともよく知っている。

今もきっとサユを心配しているんだろう。

何せ、あの2人は執念深く心配するお兄ちゃんの

友達だから・・・・・」

電話はたまに来るんだよ。

元気にしているかとかって急に。

お兄ちゃんは心配性でSPのごとく

あたしとサユのことをあの2人に任せてる。

お兄ちゃんはあたしが大事なものはお兄ちゃん

も大事方程式でサユを妹ように可愛がってる。

なので、サユのこともあたし同様なんだ。

「お前の兄ちゃんたちがマジで怖いな。」

「会ったらドン引きレベルの変人だと

思ってくれたまえ。しばらく、帰ってくる

ことはないがな。」

兄ちゃんたちは日本に未練がないのだ。

「でも、日和ちゃんもサユリちゃんも

大事にされてるわけだ。」

馨君、もう逆に少しほっといてもらいたいよ。

「サユの女王気質はあの悪魔のせいだと

思って欲しい。それと、あの・・・出来れば

サユのこと嫌わないであげて・・・?」

すごくみんなに気を許し始めていると思うから、

急に冷たくされたら悲しいはずで・・・

「そんなことしないよ、不良の俺たちと

付き合ってくれるぐらいだし、サユリちゃんが

戻ってきたらまたビーチバレー再開しよっか?」

馨君のその言葉が嬉しくて笑顔で頷いた。

「うん、ありがとう!」

みんなもサユのことは逆にカッコイイと思って

いたみたいで、増々付いて行きますとか言い始めた

始末だ。サユは帰ってきたら不良メンバーズに握手

会が待っているとメールしておいた。