「誰も私のことなんか見てないから服装なんかどうでもいいや。どーせそんなとこだろ」
グッと声を詰まらせる。
当たりだこのやろー。
「いいでしょ!!事実なんだから!!」
顔普通。性格ネクラ。趣味は乙女ゲー。
そんな女と進んでお友達になりたい奴がいるもんか。
周りもそんな私の醸し出すオーラにドン引きしている。そのせいか、友人と呼べるような人間は片手で足りるような人数しかいない。
それでも困ったことは一度もない。
花園に行けば彼らは容姿なんて関係なく分け隔てなく接してくれる。
まさにハーレム!!この世の楽園なのだ!!
「ばっかじゃねーの?」
サタンはただでさえおっかない顔を更におっかなくして吐き捨てるように言った。
冷水を浴びせかけられたように背筋がぶるっと震えた。