その最たる原因でもある男は目の前でのんきにサンドウィッチをつまんでいる。
どうでもいいが、そんなに不機嫌そうな顔しながら食べて美味しい思ってんのか。
サタンは手についた食パンのカスを行儀悪くペロリと舐めると、悲嘆にくれる私をみてうんざりしたように頭を振った。
「お前さあ、今の自分のこと正直どう思ってんの?」
「どうって…」
「まあ、その格好で予想がつくけどな」
予想がつくって…。
サタンは上から下までジックリ私の格好を見た。うっと身構えてしまう。
「着古したTシャツに洗いざらしのジーンズ!!なんだそのスニーカーは!!真っ黒じゃねーかよ!!」
思った通り、サタンはずばずばと遠慮なく私の服装のダメポイントを指摘してきた。
失礼な!!これでも一番まともなやつを着てきたんだぞ!!、と胸を張って言えるはずもない。
自分の格好に無頓着なのは認めているから。



