和人は、蓮香に殴られ蹴られ、それだけで地面に平伏していたのだ。 それは、自分のプライドが許さなかった。 だが、本能的に奴には勝てないと分かったのか彼は抵抗しなかった。 「もう…やめてくれぇ…。 ガフゥッ…」 『あ゛ぁ?! 今更命乞いか? 最初の威勢はどうした? 俺様相手に本気を出さないで余裕なのは《化け物》じゃないのか? その《化け物》がプライドを傷つけられて怒ってるだけじゃないか。 殺したいくらいに…。』 その言葉に和人は全身から血の気が引いた。