帰る時はグラウンドのそばを通るんだけど、
誰もいないって思ってたのに、ボールの音が聞こえてびっくりしたことを覚えてる。
見ると、一人で練習をしてる生徒がいた。
それがりゅーじくん。
冬は日が暮れるのが早いから、部活も早くに切り上げてるトコが多くて、
サッカー部も練習は終わっていた。
部活の後も一人残って自主練。
運動が苦手なあたしには、そのおもしろさはよくわからない。
だけど、
それだけ頑張れるものがあるってことがうらやましいと同時に、
そこまで頑張れることをすごいなって思った。
そんな彼を応援したい気持ちになって、
矢治くんを見に行く時に、一緒に彼の姿も探してた。