一男三女物語

早紀は電話の口調で仕事の電話であることは察しがついた。

「早紀ちゃんごめん、仕事入っちゃったよ!今夜は、もっとゆっくりしていたかったんだけど」

早紀は緊張の糸が一気に切れた。

「すぐ署に行かなければならないんだ。」

「わかってます。仕事ですからしょうがないです。」

早紀は泣きそうなか顔をして言った。

「僕と付き合うとこんなことは日常茶飯事だよ。それでもいいかい?」

「もちろんです。」

早紀はそう言って田辺の胸に顔を埋めた。

「早く犯人捕まえて下さいね!」

早紀がそう言うと田辺は早紀の顔を起こして唇を重ねた。