「鞄の中、見せてもらっていいッスか?」


まだハタチ過ぎ位の言葉。


「プライバシーでしょ、そんなん。」


負けじと真乃が言う。


「そうですけど、こっちも商売なんですよね?

間違い無かったら、見せて貰える筈ですけど?

やましい事有るから見せられないんですよね?」


静かに淡々と店員が喋る。


もう…逃げられない。