紅佐離


「お前、うっせぇんだよ。
 人があんま来ねえとこ来たのに
 ギャーギャー騒ぐんじゃねーよ」

「わり…つーか」

「あ゛?」

「なんもないっす…」


迫力満点すね。

えーとっ
今の状況を説明するとしたら…
私と言い合ってた男が
リーダーっぽい男に思いっきり殴られた、
で今に至ると言った感じかな。


「んで、お前。帰んなよ
 気が済むまでめちゃくちゃにしてやる」

「わあ、素晴らしい殺気ですね。
 喧嘩でもするんですか?」

「うぜ、つーか喧嘩じゃねーし。
 カイの言う通りお前アホだな」


さっき私が言い合いをしていた人は
カイって言うのか。

ってどうでもいいか…

見たことがあるとおもったのは
今話してるリーダーっぽい人だけ。


「お姉さん♪ちょっと大人しくしててね」


オカマが私の腕を掴んで
そいつの胸に引き寄せられた。

私はもの凄く鳥肌がたち、
男の腕を掴んで投げ飛ばしてやった。



ドンッ



「ッう」

「オカマ、お前キモイんだよ
 私に触るな!」

「オ…オカマ?
 はは、凄い良いネーミングセンス」


カイって言う奴が私の言った言葉に反応した。

それが合図のように、
公園の木の陰とかに隠れていた男たちの
仲間が一斉に私に向かって来た。