お母さんは淳哉と暮らしたい。
そりゃ、淳哉は自分の子供だもんね。
そう思うのが普通だよね。
だけどさ…
私たちの気持ちも少しは考えてほしい。
仕事で忙しいのも
追い詰められてるのも
理解しているつもり。
だけどやっぱり嫌だ…
拓兄だって悩んでるはず…
だから私の意見を言いすぎて
拓兄も揺らいでしまうのは嫌だ。
だったら誰がいる?
憂?
でも頼りっぱなし…
憂にこれ以上私の事で悩んでほしくない。
じゃぁ…稜牙君?
なんで稜牙君が出てくるんだろう。
いきなりこんな相談されても
きっと迷惑だ。
もういいや、
「どうにでもなっちゃえ」
私は鍵だけ持って家から出た。