-保健室-


舞莉の目から小さな雫がながれている。
その事に気づいた稜牙は動揺した。


そして、静かにその雫をすくった。



ガラッ



ドアが開いた。


「「舞莉!!」」


和十と憂が声を揃えて
保健室へ入って来た。

そして、カーテンを開け
稜牙の隣へ来て舞莉に声をかけた。


「舞莉、もうすぐ拓さん来るからね」

「拓さんって誰だよ!」


和十が口をはさんだ。


「舞莉のお兄さんだよ
 途中で口挟むな、馬鹿っ」

「へぇー舞莉兄貴居たんだ」


和十が稜牙へ軽く視線を送った。


「んだよ、てかお前らうるさい、
 もうちょい静かにしろよ」

「あ、わり…」



ガラッ



またドアが開いた。


「今度は誰だよ…」

「よっ」

「「「先生…」」」

「んだよーその残念的なノリ」

「別に…」

「おい、佐伯…俺にそんな態度とるたあ
 いい度胸してんな?」

「先生も空気読めないんすか
 此処保健室っす、うるさいですよ」

「あ、わり」

「ん…」