-舞莉たちの教室-


「おーぃ、谷口返事しろー」

「…ぇあ、はい。すいません」

「やっと正気に戻ったか、
 どれだけ声かけてやったと思ってんだ」

「どんくらいっすか」

「いっぱいだ、いっぱい」

「そうっすか、
 てかなんで先生此処に居るんスか?」

「さぁ」


和十が正気に戻った様子を
憂は確認しホッとしていた。


「それより、佐々木。
 連絡出来たか?」

「何とか…て言うか先生、
 自分ですればよかったじゃないですか」

「え、めんどかったし」

「ひど…」


2人が普段のようにしっかりと
意識をとりもどした事を確認し、
三浦は次の行動に移った。


「お前らもう帰れ」

「なんで…舞莉は?」

「お前らが居てもどうにもなんねーだろ
 家族の人と連絡取れたんだったら
 迎えが来るまで待ってるだけだ」

「待ってるだけでもいいじゃんか、
 舞莉の傍に居る」

「…はぁー…どうぞ、傍に居てやれ」


三浦は2人を帰らせようとしていたが
帰ろうとしない為諦めた。
その言葉を聞いた2人は


「ありがと先生」
「サンキュー、先生」


と声を揃え教室を後にした。

その後を追うように三浦も
保健室へ向かった。


「家族の方が来るなら
 俺も行かねーとやべーよな…」