「……何とも思ってねーよ。ただの友達だ」

「へぇー、そっか」


和十が不敵の笑みを浮かべた。
絶対俺になんか隠してるな。


「なに隠してんだよ」

「別に、今のお前には関係ないこと。
 それより、調べなくていいのかよ」

「もういいや、佐々木の事ができたし、
 今日は帰る」

「なんだよ、
 いつもなら泊まってくのによお。
 一緒に寝るか?」


うぜ…俺は和十を無視して帰る支度をした。

そして、和十の母さんに挨拶をしてから家に向かう。

俺は今のお前には関係ない、
という和十の言葉に引っ掛かってた。

“今の”ってなんだよ。

今の俺はなんかいけねぇとこでもあんのか。

わかんねぇ…