紅佐離


玄関に着くと可愛い女性が立っていた。


「拓兄…この方は」


私と憂は驚きでいっぱいだった。
けど、淳哉は気にしていない様子で
いつも通り拓兄に抱きついている。


「こいつ、俺の彼女」


サラっと言った。
拓兄に彼女が出来るなんて
予想もしてなかった。
しかもこんなに可愛い人…。


「初めまして、水嶋愛花音と言います」


愛花音さんは私に向かってお辞儀をした。






水嶋愛花音(みずしまあかね)
    拓の彼女






「初めまして、拓兄の妹の舞莉です」


私も愛花音さんにつられお辞儀をした。

拓兄はどうやってこんなに
素敵な彼女をつくったのだろう。
憂は今でもまだ固まってる。


「憂、大丈夫ですか?」

「お、憂ちゃん久しぶりだな」

「…あ…お久…ぶりです」


やっと頭が回転してきたよう。


「中にどうぞ」


私はいつまでも玄関に居るのは
失礼だと思いリビングに通した。

拓兄は愛花音さんに
憂は私の友達だということを話していた。