紅佐離


「うん、頑張る。でもさ…」


憂はなんだか寂しそうな顔をしてる。


「どうしたんですか?」

「和十さ、
 舞莉が髪おろしたとき驚いてた。
 やっぱ舞莉は可愛いし綺麗だからさ」

「何言っているんですか!
 私なんて駄目です。
 私は可愛くも綺麗でもないです。
 それに和十君には憂が凄くお似合いです」

「そう…かな」


恋する憂はいつもよりキラキラしてる。


「そうだよ!」


私は笑顔で憂に言いった。


「なんか自信出てきたかも!
 意地でも落としてあげよ」


いや…落とすって怖いよ、憂…
でもいつもの憂に戻って良かった。


「ねぇちゃん…」


声とほぼ同時に私の部屋のドアが開いた。


「あ、淳哉。おはよう」

「淳哉君、おっはよー」

「ういねぇちゃん…おはよう」


淳哉は眠そうに返事をした。


「淳哉、お腹すいた?」

「うん。すいた」


私はその返事を聞いて1階に降り、
ご飯の準備をした。

憂は私がカレーを温めている間
淳哉の相手をしていてくれた。


「出来たよ。憂も食べて行きますか?」

「マジ?いいの?」

「はい」

「じゃぁ、いただきます」