稜牙side


俺は、桜沢の家で髪をおろし
眼鏡をとった桜沢の姿を見た。

その姿はとても綺麗で
普段の桜沢とはかけ離れていた。

何故地味な格好をしているのか
気になるが、それよりも桜沢は、
俺が探している女に似ている。





俺は昔…卑怯な手を使って
沢山喧嘩をしてきた。

鉄パイプを使ったり、
一人に複数で襲いにかかったり。
終いには薬に手を出そうとまでしていた。

でもそれを止めることができたのは




あの女のお陰。




中学生の頃…

俺は家いるのが嫌で、
夜は外に出るようにしていた。
そして、喧嘩ばかりしていた。
何処の族にも入らずに喧嘩をした。

毎日のストレスを発散してるだけだった。
だた喧嘩だけをして過ごしているだけだった。

前より毎日が楽しく感じられた。
だからそれだけで良かった。

でも、刺激が欲しくなったんだ。

だから卑怯な手を使って喧嘩をした。
楽しかったんだ。
俺は狂ってたんだよ。


そんなとき、
和十が族に入った。
その族は裏で薬を使ってる奴がいる
狂ってる族だった。

俺は心配になったがお互いが自分で
決めたことには口出しをしないと
決めていたからなにも言わなかった。

和十がそのことに気づいた。
族を抜けたいと言った。

きっとボロボロになって
帰ってくるだろう。

そう思いながら過ごしていた。
だが内心気が気でなかったんだ。

俺は気になって和十を探した。
見つけたときにはボロボロに
なりながらも喧嘩してた。

だから俺は手を出したんだ。
あまりにも必死な和十の姿を見たから。

俺も喧嘩に混ざったが、
相手は何十人と居て全然終わらなかった。


そんなときにあの女が現れた。