「あの…稜牙君」


まだこちらを見ている。

その様子に気づいた憂と
和十君も静かに稜牙君の返事を待った。


「…お前…髪おろして眼鏡とってみろ」

「え…」


稜牙君には1度おろしている姿を
見られている。

なのになんでもう一度?
何か考えがあるだろうか。


「いいから」

「…は…ぃ…」


憂に助けを求めようと思った。
でも、助けてもらってばかりでは駄目だ。

私は稜牙君の指示に従うことにした。




スル…




私は髪をおろした。




カチャ…




眼鏡をとる。