紅佐離


「起立、礼」

1限目の授業がやっと終わった。
休み時間になったのでみんな
しゃべったり、遊んだり色々してる。


「桜沢、ちょっと来い」


担任の先生に呼ばれた。
これじゃあ、憂と話の続きが
できないじゃないか。

先生に向かって少しだけ殺気を出した。

するとそれにすぐに気付いた憂が
私を落ち着かせてくれた。


「あんたが殺気全開にしたら
 誰か倒れるから…」

「すいません…」


私は謝るしかできない。
そして“行っといで”と
優しく言ってくれた。

私は先生に着いていった。



-生徒指導室-

………なんで生徒指導室?

私そんなに悪い事したのか。


「あの…先生
 なんで生徒指導室なんですか。
 私そんなに悪い事しましたか」

「え?別に、遅刻しただけだろ」


なんで逆に質問されるんだ。


「はい、でもなんで生徒指導室…」

「この教室が職員室から1番近いから」


この先生…
サラリとムカつくことを言うな。

先程憂に止められた時に殺気全開にした方が
良かったような気がしてきた。

というか、この先生先程殺気を出してた。
普通の人は殺気の出し方とか
よくわからないはずなのに…
なんでだろう。

聞いてみよう
この教室には誰もいないし。


「で、なんで遅刻したの?」

「寝坊しただけですが」

「何時に起きた?」

「7時ですよ」

「7時なら余裕で着くだろ、何やってたんだ」

「弟を保育園に送って行ったんですよ」

「あっそ、じゃあいいや。終わり
 教室帰っていいぞ」


なんかすぐに終わった。
こんなに短いんだったら教室の端を
使ったらよかっただろう。

そうだ、聞かないと。
忘れてしまうところだった。


「先生」

「あぁ?」


不良みたいな返事だな。