幹部の部屋の前まで来た。


「此処が貌龍の幹部たちがいる部屋。
 学校行ってなかったらこの部屋に
 いるはずなんですが…」


拓兄、学校行ってないといいな。
というか、奏いるのかな。
幹部ではないからこの部屋にはいないよね。


「つか、なんで?」

「え?」

「なんで、お前が貌龍の倉庫の場所
 知ってんだよ?」

「兄が、貌龍の幹部やってるんです。
 言ってなかったですか?」

「初めて聞いた」

「私の説明不足でした、
 すいません!
 とりあえず中に入りましょう」

「ああ」



-ガチャ-



「拓兄いますかー?」

「誰?」
「女の声?」
「拓だって」
「俺?」


ふふ、皆さん同時に返事した。
私がノックもせずに入ってきたから
不審に思ったらしい。


「ああああ―――――――!!!!」


う、うるさい。