「稜牙君、ここまででいいですよ。時間があると言っても」
「りょうが、ぼくとあそぼ」
淳哉、私が言っていたこと聞いていましたか。
「淳哉。やめなさい」
「桜沢、俺淳哉と遊ぶ」
「え…」
なんでこんなことになるのだ。私はこのまま帰ってもらった方がいいのに。なんで私の思うように事は進まないんだ。
「やったーりょうがありがとう!ねぇちゃんはやくかえろ」
「はいはい…」
もうどうにでもなって。
今日初めて話をした人を家にあげるのか。今日1番の驚きですね。
-ガチャ…-
「「ただいま」」
「お邪魔します」
家に着いた。なんで稜牙君は淳哉と遊ぶのをOKしたんですか。全くわからない。
「ねぇちゃんきょうはコロッケだぞ」
「わかってるよ。今から作るからね」
「よっしゃ!りょうがもねぇちゃんのコロッケたべてってよ」
「どうしようか」
ここまできたら、とことんもてなそうではないか。楽しかったと帰ってもらえるように。
「食べて行ってよ」
「じゃあごちそうになる」
「稜牙君。お家の方とか大丈夫?」
「あぁ大丈夫だ」
「ならよかったです」



