で、こんなくだらない言い合いをしながら
廊下を歩いてたものですから
勿論注目されてますよねぇー。
しかもなんか、回りの女子達が
何気騒いでますしー
ま、奏そこそこカッコイイ方だからね。
認めたくないけど。
教室に入ると、
奏も当たり前のように
私の後に続いて教室に入って来た。
「おー、結構人来てる」
「そりゃ、学校ですから」
「俺の学校見に来るか?からっぽだぜ」
自信満々に言ってる。
「あそ」
もうなんか相手すると疲れる。
ま、気遣わなくて良いので
そのあたりは結構楽だけど。
「桜沢さん、そのカッコイイ人は誰?」
先程から奏のことをチラチラ見てた
クラスメイトの子。
「私もよく分からないです」
「よく分からないのに
なんで一緒に居るのかしら」
「さぁ?」
私は真顔で答えた。
すると、周りにいた女の子たちの
表情が変わった。
先程よりもっと険しくなった…
メイクしててもそれじゃあ台無し。
「あんた、最近生意気よね。
稜牙くんや和十くんとも
喋ってる所よく見かけるけど」
「喋ってるだけでなんで生意気って
言われないといけないんですか」
私と女の子たちの周りに危険な空気が
流れだした。
それをいち早く察知したらしい男子達が
教室の端にそれぞれ逃げ、
好奇心全開でこちらを見ている。
肝心の奏は教室に居る男子の
一人一人の顔をガン見してます。
なんだかなあ…
「あんた自分がどんな格好してるか
見た事あるのかしら」
「てか惨め過ぎて見れないんじゃないの」
「確かに、それありそうー」
女の子たちがそれぞれ私に向かって
言葉を吐き捨てる。
「そりゃぁ、見たことくらいありますよ。
でも、私は自分の姿が
惨めだとかは思いません」
「なに余裕こいてんのよ、
前から思ってたけどマジでムカつく」



