着いてしまった…
いや、歩いてたら普通に着くけど。
学校来るまで超気まずかったんだから。
無言で…
しかも、今校門の前に居るんだけど。
他の生徒さんからの視線が
ある意味素晴らしいよ。
私すっごい嫌なんですけど…
奏は可愛い子に声掛けてるし
駄目でしょ!
何考えてるんだよ。
頭のなかでイロイロ闘っている。
気にしないのが一番だね。
という事で私は
今から奏を空気扱いする。
よし。
ただいま、
昇降口でくつを履き換えて
教室に向かっている。
女の子に声をかけてると
思ったけどなんだかんだでちゃんと後ろを
ついて来てる奏。
っ、空気扱い!忘れてた…。
というか…他の学校の生徒が
他の学校の校内に入っていいものなのか?
ばれたら怒られるかな。
「おい」
「ぅへい!」
「その返事、面白くない」
「別にウケ狙った訳じゃないです!
驚かす奏がいけないんです」
「俺のせいなんだ」
「なんか言いました?」
「何も、てかもうすぐ教室?」
「そうですけど、何の用事があって付いて来るんですか?」
「人探し?」
質問してんだから質問返しすんなよ、コラ。
「誰ですか?」
「誰だろう」
「此処まで案内したじゃないですか、
教えてくれてって良いじゃないですか」
「いや、俺も名前わかんねーし」
「名前分かんないのに探してるんですか?」
「そ」



