ガタッ
「えっ?」
龍が物音に気づいて、こっちを振り返る。
「真希!?」
ダッ
「真希!!」
あたしは、逃げるようにして龍の家を飛び出した。
何で?
龍、昨日あたしと約束したばっかやん。
やのに……何でよ?
「真希!!待てよ!!」
途中であたしは、龍に腕を捕まれた。
「真希!違うんだ。誤解だって!」
「何が?だってさっきの、完全に龍からやってたやん!」
あたしは、泣きながら叫んだ。
「昨日約束したばっかやのに…何でよ。」
「ごめん。」
龍はそう言って、あたしに抱き着いた。
あたしはその手をゆっくり払い、龍に向かい合った。
「龍………
別れよ。」