『はぁ…』



最近、ため息ばかり。



ルーくんはあの日以来

バイトが忙しくて会えてない。



メールや電話はくれるんだけど

バイトで疲れてると思うと

私からはなかなか出来ないし

長話をしないように気をつけてた。



きっとお姉ちゃんならそうすると思うから…。




そんな日々が2週間続いたある日。



お姉ちゃんが酷く酔って深夜に帰って来た。



お酒の強いお姉ちゃんがこんなに酔ってるなんて珍しい。




「藤と別れた」




そう言ったお姉ちゃんに

心臓が早く動き出した。




『…嘘』




「ほんとっ!!!


あいつ浮気してたんだよ。


だから、別れてやった。」




そう強気で言うお姉ちゃんだけど


目が哀しみで揺れてた。



なのに…。




ヤダ…。




お姉ちゃんが藤くんと別れたら


きっとルーくんはお姉ちゃんの元にいっちゃう。




お姉ちゃんが悲しんでるのに


私はどこまでも自分の事しか考えられない


卑怯で嫌な妹だ…。




いつも優しい大好きなお姉ちゃんなのに…。



こんな考えを持つ自分は嫌い。




ますます自分が黒色に染まる…。