家の間近までくると

その人影はルーくんで…。



あっ…と思ったけど


「おかえり」


ルーくんはいつもと同じ笑顔で微笑んだ。



その笑顔にキューっと切なくなった。



そうだよね…



ルーくんはお姉ちゃんが好きなんだもん。




私が他の男の子と歩いてたって


気にもしないよね…。




わかってた事なのに、切なくなった。



『…ん』



それ以上言うと涙が零れそうで…。



「バイト入るの遅めでもいいから寄ったんだけど

ユウ居なかったから…」




合コンなんて行かなきゃ良かった。




そしたら…


ルーくんと一緒に居れたのに…。




「今日はラストまでだから


また連絡するな」



そう言って私がうなづくのを確認したら

頭をポンポンっと2度ほど軽く撫でると

ルーくんは…バイトへと向かってしまった。