ヘンゼルとグレーテルの兄妹はお菓子の家で二人で暮らし始めました

なぜなら、兄妹の帰るところはとうになくなってしまったからです


ある日、グレーテルは美味しそうなキノコを見つけました

グレーテルはそれをスープに入れて煮込みました

その匂いにつられたヘンゼルは鍋をのぞきこんで言いました

「グレーテル、今日のスープは一段と美味しそうな匂いがするね」

誉められて嬉しくなったグレーテルはスプーンを取り出して言いました

「味見をしてもいいわよ」

ヘンゼルはグレーテルから貰ったスプーンでスープをすくい、一口飲み込みました

そのとたん、ヘンゼルは真っ青になって倒れてしましました

「いやぁぁぁ!お兄様!お兄様ぁ!」

いくらグレーテルが呼びかけてもヘンゼルは目を覚ましません

とっくに死んでしまっています

グレーテルは嘆き、悲しみ、なんとかしてヘンゼルを生き返らせたいと思いました

幸い、ここは魔女の家

蘇りの魔法の使い方ののった本がありました

「お兄様が生き返るなら、帰るところがなくなってしまわなくなるなら、魔女になってもいいわ」

しかし、いくら魔法をヘンゼルにかけても生き返ってはくれません

とうとう、ヘンゼルは溶けてしまい、グレーテルは出来損ないの魔女となり、帰る場所を無くして、ただどうしようもなく、そこで生き続けました