昔々より、ほんの少しだけ今に近い昔の話し……


ヘンゼルとグレーテルという、それは仲の良い兄妹と子供想いのお父さんが、森のすぐそばの小屋で暮らしていました


ヘンゼルとグレーテルは3年前に継母に森に捨てられてしまい、2年前にお菓子の家の魔女の元から逃げてきてきました

魔女の家からもってきた宝石で貧しい暮らしから暫くは抜け出して、親子3人幸せに暮らしていましたが、ついに宝石も底をつきてしまいます

父も病で臥せって、ついには亡くなってしまい、二人はいきなり一文無しの孤児となってしまいました



ヘンゼルは言いました

「もう一度あのお菓子の家へ行って宝石を取りに行こう。幸い、夜に光る石はたくさん落ちているのだから」

そうしてヘンゼルとグレーテルはまた、あの暗い森へと行くことになりました